通信制大学に入学を検討する上で重要なポイントになるのが学費ですよね。働きながら、無理せず支払いができるのか、具体的な学費の内訳や学校を選ぶ上で重要なポイントは何か気になりますよね。
このページでは、通信制大学の基本を理解した上で、学費の内訳や奨学金制度、おすすめの通信制大学の学費などを紹介しています。学校選びのポイントもまとめていますので、ぜひ参考にご覧ください。
通信制大学の基本と学費イメージを理解しよう
通信制大学のメリットは?気になる学費は?
通信制大学は、オンライン授業や郵送での教材提供を通じて学習し、年に数回のスクーリングで単位を取得し、卒業することが可能です。働きながら、場所や時間に縛られず、自分のペースで学べることが、最大の特徴であり、メリットと言えるでしょう。
また、福祉・教員・IT・経済などのキャリアアップに直結する専門コースが豊富で、資格取得はもちろん、キャリア支援を手厚く支援している通信制大学も多くあります。
通信制大学の学費は、通学制大学に比べて低価格で設定されていることが多いです。4年間の学費は、通信制大学が53万円~307万円程度(各校HPより独自調べ)、私立の通学制大学が平均518万円程度(参照元 文部科学省 私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果についてより)と通信制大学が圧倒的に安いです。場合によっては、10分の1程度も学費を安く抑えることができます。
さらに、通学のための交通費について、通信制大学はスクーリング時のみ必要で(スクーリング場所により具体的な費用は異なる)、通学制大学で毎日通学が必要だった場合と比較すると、交通費を大幅に節約することもできます。
このようなメリットがありながら、通学制大学と同様に、大学を卒業すると大学卒業資格(学士)を取得できるのが人気の理由です。
以下の表で、通信制大学と通学制大学の違いをまとめました
項目 | 通信制大学 | 通学制大学 |
---|---|---|
学習場所 | 自宅やカフェなど自由 | 学校指定の場所 |
学習時間 | 自由 | 固定 |
学費(4年間) | 低価格(53万円〜307万円程度)*1・*2 | 高価格(約518万円)*3 |
交通費 | スクーリング時のみ | 通学時に都度 |
*2「サイバー大学 学費のお支払いモデル」
*2「文部科学省 私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」より
学費の内訳は?何にいくらかかっている?
学費には、入学金、授業料、教材費、その他の費用などが含まれます。それぞれの費用が何なのか、詳しく見ていきましょう。
入学金
入学金は、大学に入学するために入学時に初年度だけ支払う費用です。入学金の金額は、通信制大学によって異なりますが、2万円〜10万円程度が一般的です。
授業料
授業料は、授業や講義など提供される教育サービスに対して支払う費用です。学費の内訳で、最も大きな割合を占める部分です。授業料は、単位数や選択するコースなどにより異なりますが、年間10万円〜20万円が一般的です。
その他の費用
その他の費用には、スクーリング参加費用、システム利用料、テキスト教材費などがあります。これらは、大学や専攻するコースなどにより費用が異なり、授業料に含まれているなど表記もバラバラですので、詳細は大学ホームページを確認ください。
以下の表で、費用の内訳やイメージをわかりやすくまとめました
費用項目 | 費用・金額イメージ |
---|---|
入学金(初年度のみ) | 2万円〜10万円 |
年間授業料 | 10万円〜20万円 |
その他の費用 | スクーリング参加費・システム利用料など |
奨学金制度と大学独自の学費サポート制度
奨学金制度
奨学金制度は、簡単に言えば国や大学などからお金を借り、学費負担を軽減する制度です。奨学金には、返済不要のものから、卒業後に返済が必要なものまで様々あります。自分に合った奨学金を見つけることが重要です。
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度には、無利子で借りられる第一種奨学金、入学時の一時金として貸与される入学時特別増額貸与奨学金(利子付)などがあります。
大学独自の学費サポート制度
大学独自で学費サポート制度がある通信制大学もあります。
法政大学通信教育学部では、人物や学業成績が優れ、教育上経済的援助が必要と認められる者で、指定の条件を満たした場合に、教育費相当額が給付(返還不要)される制度になっています。
国や大学が実施している学費サポート制度については、気になる通信制大学を絞り込んでから、個別に調べてみましょう
【2024年最新】おすすめ通信制大学の学費紹介
4年間でかかる学費と学べる内容を、おすすめの通信制大学ごとにピックアップしご紹介します。各学校ホームページのシミュレーションを参照し、わかりやすく表にまとめました。詳細を知りたい方は、学校名や学費のリンクを参照して下さい。
選択するコースや学費変更により金額は異なりますので、最新の学費や詳細は学校のホームページを確認しましょう(2024年4月現在)
大学名(通信制) | 4年間の学費(目安) | 学べる内容 |
---|---|---|
中央大学 | 528,000円 | 法学 |
法政大学 | 640,000円 | 法学・文学・経済 |
慶應義塾大学 | 674,000円 | 法学・文学・経済 |
近畿大学 | 722,000円 | 法学 |
放送大学 | 768,000円 | 福祉・心理・教育・社会・文化・情報・環境 |
東北福祉大学 | 770,000円 | 福祉・心理 |
東京通信大学 | 834,000円 | 福祉・IT・情報システム |
産業能率大学 | 840,000円 | 経営・ビジネス・会計・福祉・心理 |
佛教大学 | 933,500円 | 福祉・社会・教育・歴史・文学・仏教 |
東京未来大学 | 1,100,000円 | 教育・心理・福祉 |
日本大学 | 1,150,000円 | 経済学・法学・文学・商学 |
日本福祉大学 | 1,327,940円 | 福祉・心理・経営マネジメント |
大手前大学 | 1,430,000円 | 心理・ビジネス・日本語教員 |
サイバー大学 | 3,062,000円 | テクノロジー・ビジネス・教養・外国語 |
学費のランキングについては、別記事でさらに詳しく解説していますので、以下の記事もご覧下さい。
通信制大学選びのポイント 学費以外に考慮すべきポイント
通信制大学を決める際、学費は重要なポイントですが、それだけではありません。以下の3ステップで、学費以外に考慮すべき重要なポイントをしっかり見極め、自分に合った通信制大学を選びましょう。
ステップ1:カリキュラムの内容
各学部やコースが提供するカリキュラムを確認し、自分が取得したい資格やキャリア目標に合っているかを検討しましょう。あなたが将来的に目指す職業に直結するスキルや知識を学べるかどうかがポイントです。
ステップ2:サポート体制
通信制大学には、学生をサポートするさまざまな体制があります。たとえば、オンラインでの質問対応や個別指導、就職支援・キャリアサポートの有無など、学びやすい環境とサポート体制が整っているかを確認しましょう。
ステップ3:卒業後の進路実績
卒業後の進路実績も重要なポイントです。過去に卒業した学生がどのようなキャリアを歩んでいるのか、実際の就職先や進学先を調べることで、その大学が自分の将来に役立つかどうかを判断できます。
まとめ 通信制大学を検討するあなたへ
自分に合った最適な進路やキャリアを見つけるためには、自分の目標も整理した上で、しっかり情報収集し、検討した上で選択をすることが重要です。
通信制大学の学費は、通学制大学に比べて安いものの、決して安易に決断できる金額感ではないと思います。通信制大学をなぜ検討しているのか、通信制大学で学び・卒業してどうなりたいのか、改めて目的を明確にしましょう。その上で、自分自身が「将来どんな人物になっていたいのか」「どんなキャリアを歩んでいきたいのか」など、自分の目標を整理することが重要です。
また、通信制大学を決めるにあたっては、単純に学費の安さだけで決めるべきではありません。学費情報を活用することは重要ですが、それに加えて教育の質、コース内容、就職支援、サポート体制など、多角的に評価し判断することが大切です。
この記事があなたの将来のキャリアに大きな価値をもたらすことを願います。