通信制高校を探している方へ、全国の通信制高校を一覧でわかりやすく紹介します。学費や通学スタイル、公立・私立の違い、指定校推薦や進学実績まで、選ぶうえで気になるポイントを徹底比較。はじめての方でも安心して学校を選べるよう、制度の基礎から丁寧に解説しています。
- 全国の通信制高校を【都道府県別・公立/私立・サポート校】で一覧掲載
- 学費・通学スタイル・進学実績・指定校推薦など、選ぶ際に重要な比較ポイントを網羅
- 不登校・転校などの状況に応じた、自分に合う学校の選び方も丁寧に解説
通信制高校一覧|通信制高校を探す前に知っておきたい基本情報
通信制高校とは?全日制や定時制との違い
通信制高校は、自宅学習を中心に、必要に応じて登校(スクーリング)しながら学ぶスタイルの高校です。全日制や定時制と比較して、学習の柔軟性が高く、自分のペースで学習を進めることができます。
文部科学省の資料によれば、通信制高校では、添削指導と面接指導を中心とし、学習時間や時期、方法等を自ら選択して自分のペースで学ぶことができるとされています。(参考:文部科学省)
また、近年は、特に広域通信制高等学校を中心に、サポート施設等との提携や通学コースの運営を行う学校が増えていると報告されています。
通信制高校では、インターネットを活用した学習や、レポート提出による単位取得が主な学習方法となります。また、スクーリングの頻度や場所も学校によって異なるため、自分のライフスタイルに合わせた選択が可能です。
通学スタイルや学び方の柔軟性とは
通信制高校の最大の特徴は、学習スタイルの柔軟性にあります。自宅での学習を基本としつつ、必要に応じてスクーリングに参加することで、学習の進捗を確認したり、対面での指導を受けたりすることができます。
文部科学省の資料では、通信制高校においては、学習時間や時期、方法等を自ら選択して自分のペースで学ぶことができるとされています。(参考:文部科学省)
また、学校によっては、週1〜5日の通学コースや、完全オンラインコースなど、多様な学習スタイルを提供しています。これにより、アルバイトや家庭の事情、体調などに合わせて、自分に最適な学習環境を選ぶことができます。
「通信制高校=学力が低い」は本当?よくある誤解と実際の声
通信制高校に対して、「学力が低い人が通う学校」という誤解が存在します。しかし、実際には、芸能活動やスポーツ、起業準備など、自分の夢や目標を追求するために通信制高校を選ぶ生徒も多くいます。
また、通信制高校から難関大学への進学実績も増えており、例えば、第一学院高等学校や飛鳥未来高等学校などから、早稲田大学や慶應義塾大学への合格者も出ています。(参考:第一学院高等学校HP、飛鳥未来高等学校HP)
このように、通信制高校は、多様な背景や目標を持つ生徒に対応した教育機関であり、学力の高低に関係なく、自分のペースで学びたい人にとって有力な選択肢となっています。
以上が、通信制高校を検討する際に知っておきたい基本情報と、よくある誤解についての解説です。次のセクションでは、学校の種類ごとの特徴や違いについて詳しく見ていきましょう。
通信制高校の種類について|公立・私立・サポート校の違いと特徴
公立通信制高校とは?特徴とメリット・デメリット
通信制高校には大きく分けて「公立」と「私立」があります。
公立通信制高校は、都道府県や市区町村などの自治体が設置・運営しており、地域密着型の教育を行っています。
メリット
- 学費が安い:年間数万円程度で、私立の1/5〜1/10ほど
- 地元で通いやすい:スクーリングが県内中心で参加しやすい
デメリット
- サポートが限定的:個別進路指導やメンタルケアが弱いケースも
- カリキュラムの柔軟性が低い:登校日や履修方法に制限がある場合も
私立通信制高校とは?特徴とメリット・デメリット
私立通信制高校は、学校法人などが運営し、独自のカリキュラムや進学指導を行っている学校です。
広域に対応している学校も多く、全国からの入学が可能です。
メリット
- 学習スタイルが多様:週1〜5日通学型、完全オンライン型など柔軟
- サポートが手厚い:進学指導、生活指導、カウンセリングも充実
デメリット
- 学費が高め:年間40〜100万円程度が相場
- 学校による質の差が大きい:運営方針・支援内容を要確認
公立と私立の違いを比較表で整理
項目 | 公立 通信制高校 | 私立 通信制高校 |
---|---|---|
設置主体 | 地方自治体(都道府県など) | 学校法人などの民間団体 |
学費相場 | 年間数万円程度 | 年間40〜100万円程度 |
通学の柔軟性 | 固定されていることが多い | 通学/オンラインなど多様 |
進路・生活サポート | 限定的な場合が多い | 手厚い学校が多い |
全国対応 | 基本的に地域限定 | 全国・広域対応が多い |
サポート校・技能連携校とは?制度と役割をわかりやすく解説
サポート校とは
サポート校は、通信制高校に在籍する生徒が、より円滑に学習を進められるように支援する民間施設です。
多くの私立通信制高校と提携しており、通学型の学習支援や進路相談などを提供します。
- 学習サポート:レポート指導、授業補助、定期試験対策
- 生活支援:メンタルケア、コミュニケーション支援など
- 進路支援:大学進学・就職・専門分野の相談など
技能連携校とは
技能連携校は、通信制高校と連携して、専門的な技能(美容、調理、工業、ITなど)を学べる施設です。
高卒資格を取得しながら、専門技術や職業スキルを身につけられる点が特徴です。
参考:文部科学省「通信教育を実施する高等学校の教育の充実に関する調査研究」
このように、通信制高校には公立・私立だけでなく、サポート校や技能連携校といった外部支援機関が関わる仕組みがあります。
学費や学習スタイル、サポートの有無を比較しながら、自分の希望や生活に合った選択をすることが大切です。
エリアで探す通信制高校一覧|通学・オンライン対応校も紹介
東京都の通信制高校一覧
東京都には、公立通信制高校が3校、私立通信制高校が8校あります。
特に渋谷区、新宿区、豊島区に多くのキャンパスが集中しています。
2024年度の在籍生徒数は、公立が1,718人、私立が9,884人です。
(参考:学校基本調査)
公立 通信制高校(3校)
- 東京都立一橋高等学校(千代田区)
- 東京都立砂川高等学校(立川市)
- 東京都立新宿山吹高等学校(新宿区)
※いずれも土曜スクーリングを中心とし、単位制による定時制課程も併設しています。
(参考:学校基本調査)
私立 通信制高校(一部抜粋)
- NHK学園高等学校(国立市)
- 科学技術学園高等学校(世田谷区)
- 目黒日本大学高等学校(目黒区)
- 立志舎高等学校(墨田区)
※広域対応の学校や通学コースが多様なキャンパス型の学校が多く、進学や専門コースの選択肢も豊富です。
大阪府の通信制高校一覧
大阪府には、公立通信制高校が1校、私立通信制高校が14校あり、大阪市北区・中央区を中心に展開されています。
2024年度の在籍生徒数は、公立が2,026人、私立が17,012人です。
(参考:学校基本調査)
公立 通信制高校(1校)
- 大阪府立桃谷高等学校(大阪市生野区)
※昼間部と日・夜間部に分かれており、平日午後や夜間、日曜にもスクーリング可能です。
(参考:学校基本調査)
私立 通信制高校(一部抜粋)
- 八洲学園高等学校
- ルネサンス大阪高等学校
- 向陽台高等学校
- YMCA学院高等学校
- 東朋学園高等学校
※各校で学費、通学スタイル、進学実績、専門分野などに個性があり、比較検討が重要です。
全国対応の通信制高校一覧
東京都・大阪府など特定地域に限らず、全国から入学可能な通信制高校も多数存在します。
完全オンライン型や全国にスクーリング拠点を持つ学校があり、居住地に関係なく学べる点が特長です。
代表的な全国対応校
- N高等学校
日本最大級の広域通信制高校。在籍生徒数2万人超。プログラミング、起業、動画制作などに特化したコースが人気。
参考:N高等学校 公式HP - 第一学院高等学校
学習スタイルが豊富で、通学・ネット学習・進学サポートまで幅広く対応。
参考:第一学院高等学校 公式HP - NHK学園高等学校
全国47都道府県と海外からも入学可能。郵送・ネット学習・全国のスクーリング会場対応。
参考:NHK学園高等学校 公式HP
これらの学校は、通学が難しい地域に住む生徒や、専門スキルの学習を希望する生徒にとって有力な選択肢です。
通信制高校の学費を一覧で比較|費用の目安と安い学校の特徴
公立と私立の通信制高校、学費の違いを一覧で比較
項目 | 公立 通信制高校(目安) | 私立 通信制高校(目安) |
---|---|---|
入学金 | 約500円 | 約1万~5万円 |
授業料(25単位) | 約7,500~10,000円 | 約15万~30万円 |
教材・施設費等 | 約1万~2万円 | 約5万~20万円 |
年間合計 | 約1.5万~4万円 | 約20万~60万円 |
支援制度適用後 | 実質0~数万円 | 約5万~40万円(条件により) |
公立 通信制高校の学費はどれくらい?
公立通信制高校は非常にリーズナブルで、入学から卒業までにかかる費用の総額が10万円未満というケースもあります。
例えば東京都の場合、授業料は1単位あたり約330円、年間25単位履修で約8,000円前後です。
教材費や諸経費を含めても、年間1.5万~4万円が相場となっています。
加えて、「高等学校等就学支援金制度」を利用すれば、授業料は実質的に全額免除となる場合もあります。
私立通信制高校の学費はどれくらい?
私立はサポート体制や施設設備が充実している反面、学費は公立の5倍~10倍以上になることもあります。
授業料は1単位あたり6,000~12,000円、年間の学費は総額で20万~60万円程度が目安です。
通学コースや専門コース(美容・芸能・ITなど)を選ぶ場合は、施設費や教材費が加算されるため、事前に確認が必要です。
また、私立でも国の「就学支援金制度」が適用されるため、家庭の所得によっては年間10万円以上の軽減が可能です。
学費を抑えるための4つのポイント
- 就学支援金制度を活用
国の制度により、年間授業料の全額または一部が支給されます。所得制限はありますが、多くの世帯が対象です。 - 自治体独自の補助を確認
都道府県や市区町村によって、通信制高校向けの学費助成制度がある場合があります。例:東京都は教材費補助制度あり。 - 学校独自の奨学金制度を利用
私立 通信制高校では、学校独自の奨学金制度を設けているところも。学業成績や経済状況に応じて支給されるケースがあります。 - サポート校の費用も要チェック
別途費用が発生するため、サポート校を使う場合は本校の学費+サポート費用を合算して比較するのが重要です。
通信制高校の学費は、見かけの金額だけでなく、「支援制度の適用後にいくら負担が残るか」が重要な視点です。
特に私立では、サポートや進学実績とのバランスも見ながら、「コストに見合う価値があるか」を総合的に判断することが大切です。
進学を見据えて選ぶ|指定校推薦や大学進学実績に注目した一覧
通信制高校でも指定校推薦は可能
通信制高校でも、指定校推薦を利用して大学進学を目指すことは十分に可能です。
指定校推薦とは、大学が特定の高校に対して推薦枠を設け、その高校の生徒が内部選抜を経て進学できる制度です。
近年は、通信制高校でも進学実績や教育内容が評価され、指定校推薦枠を持つ学校が増加しています。
たとえば、翔洋学園高等学校は約200校の大学に推薦枠を持ち、国立大学や有名私立大学への推薦実績があります。
指定校推薦を受けるための条件と注意点
指定校推薦を受けるには、以下のような条件を満たす必要があります:
- 学業成績:一定の評定平均(例:4.0以上など)を維持すること
- 出席状況:スクーリング出席やレポート提出など、通信制高校が定める学習要件を満たすこと
- 学校活動への参加:部活動・学校行事への参加が評価される場合あり
また、推薦枠は毎年変動することがあるため、早期に学校側と相談しながら準備することが重要です。
【一覧表】指定校推薦枠がある通信制高校
学校名 | 指定校推薦の有無・規模 | 特徴 | 参考URL |
---|---|---|---|
翔洋学園高等学校 | 約200校(全国大学) | 推薦対策講座や進路相談が充実 | 学校公式HP |
第一学院高等学校 | 211校(大学・短大) | 個別面談と特別進学コースあり | 学校公式HP 進路実績 |
クラーク記念国際高等学校 | 約1,400推薦枠(320校) | 全国拠点に推薦枠あり・模試対策も充実 | 学校公式HP 進路実績 |
飛鳥未来高等学校 | 一部キャンパスで推薦枠あり | 医療・福祉・看護系に強い推薦実績 | 学校公式HP 進路実績 |
NHK学園高等学校 | 約200校と提携(選抜制) | 在宅学習中心だが評定重視の推薦あり | 学校公式HP 進路実績 |
通信制高校からの大学進学実績
通信制高校から大学への進学率は、全日制高校よりは低い傾向にあるものの、着実に進学する生徒は増加中です。(参考:文部科学省「学校基本調査-令和5年度 結果の概要-」)
- 文部科学省「令和5年度 学校基本調査」によると、通信制高校卒業生の大学等進学率は約24.1%。
- 一部の私立通信制高校では進学率が43%を超える学校もあり、カリキュラムやサポートの充実度によって大きく差が出ます。
【一覧表】大学進学実績が豊富な通信制高校/サポート校
学校名/サポート校名 | 主な進学実績 | 特徴 | 参考URL |
---|---|---|---|
N高等学校 | 早稲田大46名/慶應36名/明治65名 | オンライン完結+進学指導が強化 | 学校公式HP 進路実績 |
クラーク記念国際高等学校 | 北海道大学/大阪大学/早慶など | 拠点別に進学クラスを設置 | 学校公式HP 進路実績 |
トライ式高等学院 | 国公立120名/難関私立318名合格 | 進学率69.8%、1対1の個別指導 | 公式HP 進路実績 |
第一学院高等学校 | 関関同立/日東駒専/産近甲龍など | 総合型選抜に特化したサポート | 学校公式HP 進路実績 |
翔洋学園高等学校 | 筑波/東北/明治・法政など | 推薦枠も一般選抜も両対応 | 学校公式HP 進路実績 |
進学に強い通信制高校/サポート校の特徴
大学進学を目指すなら、以下のようなポイントを持つ通信制高校が適しています:
- 進学コースがある:受験対策の授業・模試・教材が揃っている
- 個別指導が手厚い:定期的な面談や学習相談が可能
- 進学実績が豊富:難関校・国公立への合格者が多く、受験ノウハウが蓄積されている
例:トライ式高等学院は大学進学率No.1を掲げ、マンツーマン学習や志望校別対策講座でサポート体制が整っています。
全国通信制高校一覧(順次公開予定)
現在、文部科学省および都道府県の教育委員会の公開情報をもとに、全国の通信制高校303校を網羅した一覧データベースを構築中です。
この一覧では、以下の項目を都道府県別に整理してご紹介予定です。
- 学校名(全303校:公立・私立・サポート校含む)
- 本校所在地・対応エリア
- 通学スタイル(オンライン/週1~5日通学など)
- 対応コース(普通科/進学/IT/美容/芸能 など)
- スクーリング拠点の有無・頻度
- 年間の学費目安
- 主な進学実績・指定校推薦枠の有無
この一覧は現在精査中で、2025年の公開を予定しています。
随時情報を更新していきますので、定期的にこのページをチェックしてみてください。